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The Lifestyle of the Working Class in England

貯蓄も週単位、しかも目的別に細かく〈Don’t put all your eggs in one basket.

ポンド紙幣.jpg イギリス人はとにかくみんながんばって貯金をします。ただ、日本と違うのは、じつに細かい目的別に貯蓄をするという点です。(しかも週単位で)

 〈Don’t put all your eggs in one basket.とは、直訳すると「すべての卵をひとつのバスケットに入れてはいけない」です。これは、バスケットを落としたら、全部の卵が割れてしまうけれど、ちょこちょこ小分けにしておいたら、1個が割れても、残りは無事だということです。つまり、〈リスクの分散〉を意味しているのです。

 そこでイギリス人は、老後のための貯金(日本と同様に年金は国から給付されますが、それでは足りないので、若いうちから貯えておくのが一般的です)、結婚のための貯金、子どもの養育費の貯金、家を買うための貯金、というような大きなものから、今年のクリスマスのための貯金、来年の夏休みの旅行のための貯金、というような小さな目的のものでも、あらかじめ貯金をしておきます。

 もうひとつ、イギリス人らしいのは〈万一のための貯金。これは、保険ではカバーできないような自然災害や、または保険の支払を待っていられないような突然の事故や手術などに備えるものです。また、ごく当たり前のこととして株もやります。これらも、各貯金の比率がそれぞれ違うので、前述の〈週単位の予算表〉に書き込んで、毎週の給料日に合わせた週単位の家計管理の中で、〈毎週貯金〉してゆくことになります。

 また私たちはお金を預けている金融機関のチェックを欠かしません。なるべく破綻の恐れの少ないところに預けておくためです。そのためには、自分がつき合っている金融機関の自己資本比率がどれくらいあるのか、急に株価が下落していないか、格付けが下がっていないかなどをきちんとチェックしておく必要があります。また半年に1度(無理ならせめて年に1度)は必ずインターネットで利率も比較して、より利率の高い銀行があれば、そちらへ貯金を移します。格付けは、ムーディーズジャパンスタンダード&プアーズのホームページが参考になります。

 そういうことを日本人は、「あとでやろう」「明日やろう」「来週やろう」と先延ばしにして、結局「面倒だから置いておこう」となってしまっているようです。これでは銀行の思うツボ。結果的に大きなムダ遣いとなってしまいます。

 また、当然のことながら、各金融機関のサービスが自分の求めているものかどうかをよく見極わめましょう。プラスチックの人形や、キャラクターの絵がついた通帳などのサービスをしてくれる銀行が日本では人気のようですが、そういう物の製作コストは、私たち預金者のお金が使われているわけですから、イギリス人はそういう銀行を絶対に選びません。

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