The Country of the Working Class
ワーキングクラスの悪循環 - 1
私は、父母兄姉の5人家族で育ちました。
父は16歳までの義務教育を終えただけで、持っている資格といえば運転免許くらいでした。ですから、いつもmanual labourer(体や手を使う仕事で毎週給料をもらう労働者)として働いていました。このタイプの労働者は、月曜日の朝から金曜の夜までfull timeで働きますが、給料が安いので、毎週給料をもらわないと1カ月の生活できません。だから、non-salaried workerとも呼ばれます。
また、母は主婦業をこなしながら、2〜3のパートをいつもかけ持ちしていました。このようにワーキングクラスの夫婦の多くは共稼ぎをしないと生活できません。
ですから、子どもたちも、学校から帰れば夕食の支度をしたり(イギリスに塾はありません)、小さな弟や妹の面倒をみてやらなくてはならず、勉強と遊ぶことだけ考えているわけにはいきません。
確かに生活は楽ではありませんが、ここには問題点もあれば、よい点もたくさんあるので説明したいと思います。
まず、問題点から。
代表的なものにワーキングクラスの悪循環というのがあります。